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とくゆかしきもの 巻染、むら濃、くくり物など染めたる第二弾

訳:めっちゃ知りたいもん~~巻染(布を巻いて柄を染める染色方法)、むら濃(二色の色を交互に染める染色方法)、着物のしぼり(布を小さく縛る染色方法)などを染めた時の仕上がりやんか!

前回訪問して「紅花染」にはまった舞
まだ前回の絹で装束が出来上がっていないにもかかわらずに今度は「紫色」に染める天然染に挑戦!!!

染める布
生地はこれ生絹 無紋羅 幅46CM 長さ5M
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羅は縦糸で織りだす織物で現在あまり一般的ではない織物です。
これは通常のジャガード機では織り出せず、かつ手織りはとても貴重で高価なのです。
今帯なので売られている羅は紗の織で実際は羅ではありません。
羅っぽく織った荒目紗というのが正解でしょう。

染める色は
滅紫色

延喜式 縫殿寮 雜染用度

深滅紫綾一疋,紫草八斤,酢一升,灰一石,薪百廿斤。帛一疋,紫草八斤,酢一升,灰一石,薪百廿斤。絲一絇,紫草八斤,酢二合,灰三斗,薪九十斤。

中滅紫綾一疋,紫草八斤,酢八合,灰八斗,薪九十斤。帛一疋,紫草八斤,酢七合,灰七斗,薪九十

絹の重量が精密に計算できない&染る時間と回数にも制限があるので店主の青木さんとご相談にすることにします。

反物の量に対して8倍もの量の染料を使用して何度も染料にさらす、湯にかき回す、さらすを繰り返し繰り返しやっと滅紫色が出来るのです。
すごい量ですね。


滅紫色は通常の紫色から華やかな赤みを除いたくすんだ紫色をいいます。



平安時代中期(左大臣道長時代ぐらいまで)位色で三位という公卿の使用の色は紫色でした。

後期(摂政頼道時代ごろ?)には紫色は黒色にかわり紫は位色から消えてしまいました。

この紫色の色素 「紫根」とは

紫根とは紫の草と呼ばれた植物の根
飛鳥時代の和歌で知られるあの紫の野

額田王
万葉文字
茜草指武良前野逝標野行野守者不見哉君之袖布流
現在の文字
茜さす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る

大海人皇子(後の天武天皇)
紫草能 尓保敝類妹乎 尓苦久有者 人嬬故尓 吾戀目八方
紫草むらさきの にほへる妹いもを 憎くあらば 人妻ゆゑに われ恋ひめやも

『日本書紀』巻第廿七・天命開別天皇天智天皇の七年五月
天皇縱獵於蒲生野 于時大皇弟 諸王 內臣及群臣 皆悉從焉

この宴会の席で大海人皇子(後の天武天皇)が派手な舞(おそらくかなり下品な舞)を披露した際に元妻額田王が詠んだといわれます。

天智天皇治世七年は668年

天智天皇626年生れ この時42歳
大海人皇子 ?     天智天皇の年齢を考えるとやはり中年
額田王   ?      アラ30~アラ40???娘27歳ごろ

               娘の十市皇女の誕生が白雉4年(653年ごろ)といわれているので+年齢

二人が元夫婦であったのは知られていますが、・・・・その実

額田王の和歌の序文に
天皇の蒲生野かまふのに遊猟みかりしたまへる時、額田王の作る歌
とあります。

万葉集で雑歌に編集されていて、かつ「贈る歌」でないないことから本気の恋歌ではない。
年齢に似合わない色気のある踊りを披露した大海人皇子へのからかいの歌と解釈も出来る。

これに答えて
大海人皇子はすでに30歳すぎもしくは40歳代?の額田王に対してにほへる妹とこれまた皮肉っているのです。
当時はいまよりも実年齢よりもずっと老化していたので・・・・+20歳くらいの感覚でしょう。

二人に無理やり引き裂かれた夫婦というイメージはなくなりますね。

この時額田王は人嬬故尓つまり人妻だった。
誰の妻だったかは実は??なのです。

以前は天智天皇の妃になったといわれていましたが、日本書紀には妃だったという明確な記述はありません。
額田王、近江天皇を思しのひて作る歌

君待つと我あが恋ひ居れば我わが宿の簾すだれ動かし秋の風吹く
この和歌に似た歌を鏡女王も詠んでいます。

おそらくこの歌が根拠になっているのでしょう。
尚昔この額田王が同年代の鏡女王の妹という説が定説にありますが、現在は否定されているようです。

額田王

誕生や没後などあまりはっきりせず、万葉集におおく載せられた王族で、大海人皇子の元妻、十市皇女の生母としかはっきりしたことしかわかりません。

皇極天皇代 額田王の歌 未詳
秋の野のみ草刈り葺き宿れりし宇治の宮処みやこの仮廬かりほし思ほゆ

斉明天皇代 額田王の歌
熟田津にきたつに船ふな乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな→憶良の『類聚歌林』では斉明天皇作とあり

紀温泉きのゆに幸いでませる時、額田王の作る歌
三諸みもろの山見つつゆけ我が背子がい立たせりけむ厳橿いつかしが本

天皇の内大臣藤原朝臣に詔みことのりして、
春山の万花の艶、秋山の千葉の彩を競憐あらそはしめたまふ時、額田王の歌を以もちて判ことはれるその歌

冬こもり 春さり来れば 鳴かざりし 鳥も来鳴きぬ 咲かざりし 花も咲けれど 山を茂しみ 入いりても取らず 草深み 取りてず 秋山の 木の葉を見ては 黄葉もみつをば 取りてぞ偲しのふ 青きをば 置きてぞ嘆く そこし怜たのし 秋山我われは

額田王、近江の国に下る時に作る歌
味酒うまさけ 三輪の山 あをによし 奈良の山の 山の際まに い隠るまで 道の隈くま い積もるまでに つばらにも 見つつかむを しばしばも 見放さけむ山を 心なく 雲の 隠さふべしや→『類聚歌林』では天智天皇作


天智天皇の大殯の時の歌
かからむとかねて知りせば大御船おほみふね泊はてし泊に標結しめゆはましを

山科ましなの御陵みはかより退まかり散あらくる時に、額田王の作る歌
やすみしし 我ご大君の 畏かしこきや 御陵みはか仕つかふる 山科やましなの 鏡かがみの山に 夜よるはも 夜よのことと  昼ひるはも 日ひのことごと 哭ねのみを 泣きつつありてや百敷ももしきの 大宮人おほみやひとは 行き別れなむ

額田王の和こたへ奉る歌一首 倭京より進入る
古に恋ふらむ鳥は霍公鳥ほととぎすけだしや鳴きし我が思へるごと

吉野より蘿こけ生むせる松が枝えを折取をりて遣おくりたまへる時、額田王の奉入たてまつる歌一首
み吉野の玉松が枝ははしきかも君が御言みことを持ちて通はく

話を戻して
この紫の草の根が「紫根」の原料
この根を乾燥させて染め物の材料に使用します。

紅花と同じく栽培も難しく大変高価で貴重な染料だったので位袍の色となったといえます。

延喜式では灰(椿の木の灰)と酢を使用しますが、今回は塩化カリウムとクエン酸です。


染料を溶かす溶液もすばやく染められるエタノールを使用します。
延喜式の染め方でないのは仕方ないですね。時間制限ありですし初心者ですからね。


染色前に和菓子屋「出町ふたば」さんへ。朝が早いので行列になっていません。
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市バスで京都市役所へ。
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ここで都産紙さんへ。京都の紙卸問屋さんです。
手すきの和紙
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和紙をGETお店の方に適した和紙を頂きます。

昼食用のパンGETです
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グランディール御池店
ここはオールマイティー美味しい~~~特にもちもちベーグルはなかなかほかにないくらいもちもちして最高!!!
ソーセージ入り巻き巻きベーグルやクリのベーグルなんか!!あとクロワッサンも美味しいの


京都市役所沿いの脇道からスタート
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寺町通りを北上
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鳩居堂

二条若菜屋

村上開新堂

Boulangerie de la Liberte'へ。

あのパリのデジデさんで短期修行をされたと噂のパン屋さんです。
トラディショナルシリーズ
ハード系&ディニシュ系美味しそう~~~
紙司 柿本

進々堂寺町店

松本松栄堂


さらに北上すると
行願寺下御霊神社

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エネルギ~の元をGETしてTEZOMEYA京都さんで着替えていざ染色で~~~す。

まずはこの絹はあまり練られていないので練り加工します。
そんなにむずかしい事ではなくて、いわば洗濯するんです。
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材料を砕いてエタノールに入れてくちゃくちゃして色素を抽出しました。
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水を加えて染色液を作ります。

これに布をひたして動かす動かす動かすこと30分
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二度目の前に昼食
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手袋が紫に
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通常の中紫では40℃~50℃くらい滅紫はそれよりも高温で染める事で赤みの紫色がぬけて渋い紫色になります。

この作業を二度繰り返して布を脱水して完成です。
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帰宅して干します。
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ビタミンC補給
おみや







で戻り再度力仕事で染料を作ります。

染料を二度作り沸騰する前まであっためて、一旦練り生地にした絹を染料に浸して、布をぐるぐる動かします。
滅は熱湯で染める事で赤みが消えて落ちついたくすんだ紫色になります。
不思議ですね。

ここで温度を紫色を染色する時よりも上げるとなんと赤みが取れて滅紫色になります。


洗濯機で脱水してできあがり~~~~

帰宅後に影ほしして翌日アイロンをかけて完成です。 
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