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とりかへばや物語 最終章 

ほどなく年月も過ぎかはりて、中宮、二、三の宮・姫宮などさへ産み奉り給へるを、かゝりける人の御宿世となべての世にも罪ゆるし聞えて、かたへの御方く ゛ も、我身をのみぞ恨み給べき

月日は流れ中宮んはその後、二の宮、三の宮や姫宮を御生みになられた。帝はこうなる運命だったのであの罪をお許しになってその他の方にお子が出来なかった事を恨むしかない。

さて女御で右大臣の女御は一番に入内したので私こそはと思っておられたが、帝の寵愛がないのに内裏にいてもと里へ下がられる。中宮は四の君と二人宮の権大納言の愛情を二分して恨んだが両家の浅からぬ運命を思っている。
右大将と四の君には男君三人。東宮腹の若君は殿上童され吉野の姫君の養子になられた。(ということはこの若君が右大将の後を継ぐ)生母の女院の御所にも参内して簾の中にも入って、打ち明けられない親子関係であるけでども、対面されている。
大納言と吉野の妹姫には二人の姫君と一人の若君がお生まれ、中の姫君を吉野の姉姫君の養子とされて愛されている。



大納言の人知れぬ宇治の若君も、今はいとおよすげ給にたれば、殿上し給て、大将殿の若君同じやうにてあまりき給ふを、中宮は、御覧ずるにいとかなしう、春宮・宮くの御事にも劣らず、見る度ごとにあはれにかなしうおぼさるゝに、

中宮が生んだ大納言の若君も殿上童で中宮の目にとまり悲しい限り見るたびに可哀そうだと嘆いている。

春のつれく ゛のどやかなる昼つ方、二の宮と若君と遊びつゝこの御方に渡らせ給へるが、いとよくうちかよひて、かれはいますこしにほひやかに愛行ずきたるさまさへこよなく見ゆるも、めざましくあはれに忍びがたく、御前に人あまたもあらぬほどなれば心やすくて、御簾の内に呼び入れ給へば、宮は入らせ給ぬれど入らぬを、「猶入り給へ。くるしかなう事ぞ」との給へば、縁にやをらうちかこまりて御簾をひき着てさぶらふが、いみじううつくしきを御覧づるに、今はと引離れて乳母にゆづり取らせて忍び出し宵の事おぼしめし出づに、今の心地せさせ給てかなしければ、あやしとや思はんと、しいてもて隠給へど、御涙こぼれていと堪へがたきを、をしのごひ隠して、「君の御母と聞えけん人は知り給へりや。大納言はいかゞの給」と問はせ給へば、
つれずれの春のある日、のどかな昼間二宮とこの若君が中宮の御所に遊びにきている。二人はとても良く似ていて、若君は愛嬌があたりこぼれすほどでしみじみと愛しくてやるせない思いを隠しけれそうにない。
まわりに女房がいない時間であったので、「おはいりなさい」と二人に話しかけた二宮はすぐに簾の中へと入ったが若君はおそれおおいと入ろうとはしなかった。「おはいりなさい。迷惑はありません」そういうと頭の上に簾が乗るくらいに体を半分いれている。
その姿があまりにかわいいので乳母に手渡して別れたあの夜を思い出して中宮はせつなくなる。悲しくてしかたなく変だと思われないか。と無理に涙が耐え難いが無理にふいておかくしになる。

「あなたのお母様という人を知っていますか?大納言殿はなんていってますか?」と問いかける。

やうく物の心知り給まゝに、いかに成給ひけんとおぼつかなく、大納言も乳母も明暮れ言ひ出て恋ひ泣き給めれど、行方も知らぬ人の御事を、見る目・有様はいとうつくしう若くて、うち泣きていとあはれとおぼしての給ふが、もしこれやそれに物し給ふらんと思ひ寄るより、いみじくあはれなれど、これはさやうなるべき人の御有様かは、行方なく〔人に思ひまがへられ給ふべき〕人にも物し給はずと、いとおよすげておぼし続けられて、うちまめだちて物もの給はぬを、いかにおぼすにかとあはれにて、つくく ゛とうちまもりて、御袖を顔に押しあてていみじう泣かせ給へば、この君もうちうつぶして涙のこぼるゝけしきなるがいとかなしければ

物心つくと父も乳母もあけくれなく恋しがって泣いている母の姿をこの美しくて若い中宮が泣いている様子を見て、この方が母上か?いやいやこのお方は姿を消して行方不明で他人に間違わられる方ではいらっしゃらない。とにこりともされずにだまっている。
「どうおもっているのか?」とあわれで中宮はじっと見守っては涙を袖でおふきになる。
若君を頭を下げて泣いている。

少し近く居寄りて、髪などかきなでて、「君の御母、さるべくゆかり有人なれば、御ことをいと忘れがたく恋ひ聞ゆめるを見るが心苦しければ、かく聞えつるぞよ。大納言などは、今世になき人とぞ知り給へらん。さこそありしかとまねび給なよ。たゞ御心ひとつに、さる人は世にある物とおぼしてと語らひ給へば、いとあはれと思たるけしきにてうちうなづきて居たるが、いみじううつくしう離れがたき心地せさせ給へど、二の宮走りおはして、「いざ」とて引き立てておはしぬるなごりも飽かずかなしければ、端に猶涙をこぼしつゝ見をくりて臥し給へる。十一にや成給ふらん、髪は脛のほどにゆるくとかゝりてうつくしげにて、宮くにうちかしこまりたるなど、いとあはれなれば、


中宮は少し近寄って髪をなでながら、「あなたのお母様は私の縁の方でした。あなたの事を忘れた事がなくいつも恋しいと嘆き悲しんでいるので、あまりにおきのどくでこうしてお話しているのです。父上はこの世にはおいでではないとお考えでしょう。こういう話でしたと御話してはいけません。あなたの心の中で母上はいきているとお考えください。しかるべく時にはこ辺においでなさい。こっそりお見せしましょう」とおっしゃると若君は大変悲しい事だという表情をしてうなずかれる。あまりにかわいいので離れがたくいるところに二宮がきて「さあ!いくぞ」といって若君の手をとり、いってしまった。
きゅうな別れだったので、端近い所で涙ながらに見送って泣き崩れておられる。
若君は11歳におなりで下げ髪が膝あたりで、ほかの宮にたいそう礼をつくしておられるのがいじらしい。

  
同じ巣にかへるとならば田鶴の子のなどて雲居のよそになりけん
同じ母から生まれた子が何故に内裏の外で離れて暮らしているのか?


とて、いみじく泣かせ給を、帝渡らせ給て、やをら物のはさまより御覧じけるに、此若君に向ひゐて泣くく語らひ給を、あやしとおぼしめして、音なくていつとなく御覧じけるに、かゝる事どもあり。

たいそうっ中宮が泣いている様子を「あやしい」と最初から見ていた帝は納得した。

さればよ、有やうあらんと思ひつかし、此若君は、さはこの宮の御腹也、あやしく母なん誰とも聞えで、明け暮れ涙の川に浮き沈み、これをかたはらさけず生ほし立てけると聞くは、むべなりけり、ひとゝせ、いとひさしく悩み給とて、春宮へも参らず年なかばばかり絶え籠りたりしも、此程の事なめりとおぼすに、やがてこの君の年の程などおぼすに、疑ひなく心得はて給に、年ごろなをおぼつかなく、誰とだに知らぬいぶせさをさりげなくておぼしわたりつるを、御覧じあらはしつるもいとうれしかりけり。大臣の知りながら許さずなりにけるも、いかばかりあさはかなる人にかとなま心劣りしつるを、これはしも、帝と聞ゆとも、少くかたほならんは何にかはせん、人柄・かたち・有様をはじめていとめづらかなめる人なれば、さまで思ひ寄るまじきほどの御仲らひにはあらざりけんを、せめて上なく思ひをごりけん心ざしの違はん本意なさ、また人柄のせめてあだに頼みがたく、右の大臣わたりになどめづらしげなきやうならんなどを、深く思ひはゞかりて、許さず成にけるならんかし、いかに男も女もかたみに心の中物思はしからんと、いとほしう推し量られさせ給。

そうなのだ何かわけがあるのだと思った。
あの若君は中宮の腹の子供なのだ大納言が母を誰とも聞かれずにたいそう悲しんでは愛情傾けて育てたと聞いている。
中宮が病気を理由に長く内裏から離れていたのは出産の為であったのか。と思われ若君の年齢とも合点がいったので、長い間中宮の相手が気になっていたのでその理由がとけたのも大変嬉しくお思いでした。
「父左大臣が許さなかった相手が身分違いの人だと失望したが、相手が大納言ならなんの不足があろう。しかし左大臣としては后にとお思いであったから許されなかったのだろう。しかも大納言は浮気性で右大臣の姫にも通っていたようだから二人の仲をお許しでなかったのだろう。やるせないお気持ちだったろう。」

なをけしきもゆかしければ、今おはしますやうにてたち出でさせ給へるにぞ、をしのごひ隠して起き上がり給へる御さま、日ごろは何ともおぼしめしさだめざりけるを、宮くと交りて遊ぶめるさまのいとよくうちかよひたるも、今まで見さだめざりける心遅さも、おかしうおぼしめさるべし。

様子を知りたいので今きた風に中宮の元においでになり、中宮が涙をふいてお立ちになる姿が日頃はなんとも思わなかったが宮たちと遊んでいる若君によく似ているのを、どうしてきずかなかったのかとあきれてしまう。

帝超寛大

「大将の朝臣・源大納言など、今は老上達部になりはてて、かたち人なき心地するに、この末く ゛ 多くなりて、さらに劣るまじきかたち有様なめるこそ、なかく世の末、さるべからん折はこのわたりにつねに物し給へ。忍びて見せ聞えんにしも有職多かりぬべかなるかな。此君、大将の四の君腹の太郎などこそ、今よりさまことなめれ。大将の大若君、この君との母、誰とも聞えぬこそあやしけれど、大将のは、女院の御あたりのことにやと世人さゝめくめりし、げに、なをさなるべしとしるき人ざま、けはひけだかく、なまめかしさ、さばかりにこそあらんかし。これこそは、いかにも言ひ出る事なかめれ。いさや、人は知たらめども、まろにまねぶ人のなきにや」と、うちほゝ笑ませ給ふ御けしき、

「大将や大納言は今は老人の上達部になってしまって、内裏に美貌の若人がいなくなった気もするが、あなたの血縁者が増えていずれいとなる容貌の若君たちがかえって私の世の最後に優れた殿上人が多くなった気がする。特にあの若君(中宮の子)、右大将の四の君腹の太郎君などとくによい。それにしても右大将の大若君と大納言の若君の母は誰も知られてないが?大若君は女院さま(元東宮)がご出産されたと皆がいっている。なるほどそうなのでしょう・明らかな顔や姿、風貌はそういう雰囲気を持っている。あの若君の方は噂されることがない。どなたか私に教えてくれる人はいないかな?」
と微笑まれる。

もし、わがありつるけしきを、あやしとは御覧じけるにやと心得らるゝぞ、わびしけりける。「いさ、これは知らず。大将の若君のことは、うたて、女院の御ためあはくしきやうなる事をの給はするかな。異人の事や侍らん。この御事ばかりは、まろ知らではいかでかさる事の侍らん」との給へば、「されば、まろ知り給へる事とこそ人く言ふなりしか。げに、さまで誰がためもかたはなるまじきほどの事なれば、いとよしや。さは、此事は知り給はざなり。いまひとつは知り給へりや。それこそまた知らまほしけれ」とおほせらるゝに、聞えん方なければ、御顔いと赤くなりてうちそむき給ぬるうつくしげさぞ、たぐひなき。いみじきとが・あやまちありとも、うち見ん人ばかりだに何のとがも消え失せぬべき御有様を、まして年月かさなるまゝに梨原にのみなり行く御心は、いかなるにつけても、いよく御心ざし深くのみこそなりまさらせ給めれ。

「もしやさきほどの私の姿をみておかしいと思われたのか?」
思われたのが中宮にはひどく苦しい。

「さあ若君の事は存じません。いやですわ。女院さまに軽々しい事を別人でしょう。そんな事になったら私が知らないですむでしょうか?」

「なのであなたも知っていう事だと皆いっているのですよ。実際あなたにとっても他にとっても不都合なことではありません。よしではこのことはご存じないのでですね。ではもうひとつの事はそちらを知りたいのです。誰か私に教えてくれる人はいないかな」と帝がおっしゃるので、中宮はお顔を真っ赤にして、そっぽを向かれた愛らしさを格別
どんな過ちも失敗もこの姿を見たらたちまち、怒りも消え去る様子だ。しかも年を重ねこの方ばかりに宮がお生まれなので帝の愛情は増すばかり。

何事にかは御心劣りせさせ給はん。うちかさねて御殿籠りぬ。


この夜も二人寝所で抱き合ってお眠りになる。


若君は、ありつるなごり、何となく物あはれにて、まかで給て、御乳母にぞ忍びて、「まろが親にやとおぼゆる人をこそ見奉りつれ。「殿にな申そ」とありつれば、申まじ」とて、いとあはれにかなしくなりて、

内裏から戻った若君はしんみりと悲しくてたまらず乳母にこっそり「僕の母上と思われる方と出会ったよ。父上には知らせないで言わないと。」と涙を目にいっぱい浮かべてお話すしになる。

「いかにく。いづくに物せさせ給へるぞ。いかでさは知り給へる。御かたち有様はいかゞおはしつる」と言へば、

まあどうして!どこにおわれたのですか?どういうご様子でしたか?

御かたち有様はいと若くうつくしげにて、この母上よりもいま少し愛行づきけだかく物し給へる。さぞとの給ひ知らする事はなかりつれど、たゞ、「母といふ物は世には有とばかり思ひ出よ」とて、いみじう泣き給へる」とて、いとあはれにおぼしたる御けしきにて、なをいづくに物し給へるとはの給ひ出ぬを、

姿かたちはとてもお若くて美しく、今の母上よりも少し愛嬌がおわりになる。そうだとおっしゃりはしなかったが、母はこの世においでになると思ってください。とたいそう泣いておっしゃった。としんみりお話になる。

いとおぼつかなくて、「殿の、さばかり寝てもさめても恋ひかなしみ奉り給に、さは世におはしましけりと、いみじく聞かせ奉らまほしきを、いかなればさは忍び給にか。いかで君をば見給し」と言へば、「「殿にはかくとな聞えそ」とこその給ひしに、いま又逢ひたらんに申て、「殿にも申せ」とあらん折こそ申さめ。たゞ今はな聞こえそ」と口がため給も、幼き人ともなく、いとうつくしういはけなからず物し給ふと見奉る。

どこにいらしたとおっしゃらないので気になり。「父君様がひとえに恋しいとおっしゃっているのに。何故かくしておっしゃらないのか?どこでお見掛けしたのか?」と乳母が効くと「父君にはいうてくれるな。またお逢いした時にお聞きしていいとおっしゃればお話しする。だまっていて」と口止めされる。幼くてもたいそう幼稚ではいらっしゃらぬと拝見する。


えらい!!!若君 作者あっぱれ!!

まことや、大将殿は、麗景殿の人は、さすがに行く手にはおぼし捨ててやみ給はんも心苦しかるべき人ざまなれば、さりぬべきおりくは忍びに語らひ給ふほどに、いとうつくしき姫君一人生まれ給しを、四の君腹の姫君たちはなちては女も物し給はねば、いと心苦しうおぼして、殿へ迎へ聞えんとおぼしたるを、麗景殿の、女宮だになどかおはしまさざらんと世とともに嘆き給に、此君のかくうつくしうて生まれ出給へれば、いみじうかなしうし奉り給てえはなち聞え給はねば、大将殿もいとよしとおぼして、女御の御事をもさるべきさまに後見聞え給へば、中宮の御有様のかたはら苦しげなめるにたち交りたるも、いと人わろき事多くはしたなき心地せしも、こよなく、さる方に心苦しき物に心寄せ仕うまつり給にぞ、何事ももて隠され給ける。

その後右大将は麗景殿の妹君の所に通われているうちにたいそうかわいい女君がお生まれになった。
大将は引き取りたいと要望したが姉君の麗景殿女御が愛して手元に置きたいと切望します。
よき後見と右大将が承知して、麗景殿女御に子がいなかったので肩身が狭いが少しは心が軽くなった。


年月も過ぎかはりて、大殿御髪おろし給、右の大臣太政大臣になり給などして、大将殿左大臣になり給て関白し給。宮の大納言、内大臣にて大将かけ給ふ。若君たちも元服し給て、中将・少将とみな聞ゆめり。帝もおりさせ給ひぬれば、春宮位につかせ給、二の宮坊にゐさせ給。今の関白殿の四の君腹の大姫君、女御に参り給て藤壺にさぶらひ給。うちつゞき、此麗景殿にて生ひ出給し姫君、春宮に女御に参り給ふ。

年月も過ぎ父の左大臣は出家、右大臣は太政大臣となり。右大将は左大臣で関白を兼ねられる。宮の大納言は内大臣で右大将を兼ねられる。若君裁達も元服して中将・少将になられた。
帝の譲位して東宮が即位され二の宮が東宮になられた。
今関白の四の君腹の姉姫君(但実夫今の内大臣)が帝の藤壺女御として入内し、麗景殿の君腹の姫を東宮女御になられる。



さまく ゛ 思ふさまにめでたく御心ゆくなかにも、内の大臣は、年月過ぎかはり世の中のあらたまるにつけても、思ひあはする方だになくてやみにし宇治の河波は、袖にかゝらぬ時の間なく、三位中将のおよすげ給まゝに、人よりことなる御さま・かたち・才のほどなどを見給につけては、いかばかりの心にて、これをかく見ず知らず跡を絶ちてやみなんと思ひ離れけんと思ふに、憂くもつらくも恋しくも、ひとかたならずかなしとや

おもうがまま立派になるなかで内大臣だけが、あの女君のことを忘れられずに若君が三位中将になられ風貌や才能が開花して、りっぱになるにつれこのような者を残して去った女君の事を忘れずにいて涙している。

ということは中宮から言ってもいいよとお許しがでなかったのね。

最後まで馬鹿内大臣~~~ここまで徹底してるとピエロだ~~~~



はあ ~~~~面白かった。この作者凄腕

現代訳かなりかなりおおざっぱにしています
ぜに書籍でお買い求めください。読み応えあります。
話の展開といい、流れといい今でも十分楽しめます。この物語は君の名は・・・・・でインスピレーションを感じて世界で大ヒットしたといので世界的にも十分通用するのでは???

さてこのとりかへばや物語は鎌倉時代の文学評論書というべき、無名草子で源氏物語以降の物語の中でなかなか面白いとある程度評価されている。

げに源氏よる先の物語どもうつぼを始めてあまた見てはべるこそ旨いと見どころ少なくはべれ。
個体にし古めかしきはことわり言葉遣ひ歌などはさせることはくはべるは万葉集などの風情に及びはべぬるし などただ今聞こゆる今とりかへばやなどのもとにまさはべるまよ 何事もものまねびは必ずもとには劣るさざなるをこれはいと憎からず
をかしくこそあめれな。言葉遣い歌なども悪いもなし。おびただしく恐ろしくところもなかめり。

四の君これは憎き
女中納言いとよくこそあれ
尚侍いとよし

宮の宰相こそいと心おくれたれと酷評しています。
今とりかえばやとあるのですが、実はこのころ古とりかえばやと改訂版の今とりかえばやが存在していました。
古とりかへばやの写本は現在存在しません。
内容はふめいですがこの無名草子によると中納言は男姿のままどうやら若君を出産したようで、一度死に蘇生したようです。
なんか変わった道具も使われて????らしい???・・・・・・・。わが身をたどる姫君くらいえげつない話だったかも・・・・・。

さて実はこれもパクリ題で「有明の月の別れ」という話もあります。これは女一人で男になる物語でかなり無茶な設定。
子供の出来ない左大臣家でようやく女の子が誕生神のお告げで男子として出仕、彼女は隠れ蓑の術が使えてある日に公卿の家に入った所養父が義子の寝所に忍んで妊娠させられた子を表向き妻にして若君が誕生、その邸宅に殿上人が夜這いして女の子が誕生。ここで左大臣は後継ぎが出来たと喜んでいたやさきに。
帝によって女にされた右大将、突然死んだことにされ、喪が明けると入内して宮を生む。
右大将の妻は出家して右大臣家で大切にされて幸せ幸せ?????いまいち?????な話

とりかへばや物語のテーマは愛


まずは父と子の愛(大納言と二人の兄妹・吉野の宮・二人の姉妹)
親友の愛 (女中納言と宮の宰相)
兄妹愛女中納言と尚侍)・姉妹愛(吉野の宮姫君)
愛(宮の宰相と四の君・宮の宰相と女中納言・吉野の妹君・帝と尚侍・右大将と東宮・四の君・吉野の姉姫君・麗景殿の君)
母と子の愛(女中納言と若君・吉野の姉君と大若君乙姫君・吉野の妹君・若君・元東宮と大若君)

愛愛愛なのだ!!!  
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