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褻ぎぬにとて、ひとえ重ねて着たりき。

普段着になぁ~~~裏地のないアンダーウェアーを二枚に重ねてきてんねん。

今回は枕草子からではなく、「たまきはる」から引用しました。
たまきはるとは
平安時代末期後白河上皇の妃建春門院(高倉天皇の生母)、八條院(鳥羽上皇と美福門院の長女)の女房藤原定家の同母姉であった健寿御前(建春門院中納言)が書いた日記
八條院に出仕していた院御所で若い女房達に建春門院の御所の様子を聞かれた経験から書に残そうと書いたと言われています。


時代や京都さんで散々先月遊びまくったのに、こりもせずに「典侍キャンペーン」にそそられてlineで予約してしまった・・・・・。

「典侍」とは?
内裏に出仕する高級女官内侍司の次官NO2の役職
天皇の近くで仕え、天皇が別殿に渡御する際には剣璽を捧持するのが職掌、また新帝に譲位の場合、剣璽を近衛次将に送るのも典侍の務め。
本来は内侍司のTOPは内侍ですが。
その職を離れ天皇の女御候補として内裏へ上がる為、または愛人的な役割を担うようになると、典侍は実質的な事務官TOPになります。
従四位の地位ですが、実際には女叙位を受けて二、三位に登った女性もいたそうです。

平安後期には天皇のお手付きになる者も出始め、中にはその子が天皇に即位した六条天皇、後鳥羽天皇の例もありました。
その後公家が弱体化すると中宮を立てられなくなり、替わりに典侍が女御や中宮的な役割を兼ねるようになってゆきます。
江戸時代から実質的な事務方のTOPをお清の女官と称し、それ以外の女官は天皇の妻妾ということが多かったようです。
そんな典侍も昭和27年1月1日貞明皇太后の崩御後、皇太后職の廃止に向けた残務処理がすむと、廃止されます。

源氏物語で出てくる色魔の老女の源典侍、五節舞の際に夕霧に見初められた妻藤典侍がその地位に、実在した典侍は近年では後水尾天皇の典侍で四辻与津子(和子入宮の際に問題になったお与津御寮人事件)、後光明天皇の生母園光子、後西天皇の生母櫛笥隆子、霊元天皇生母園国子最後の大正天皇の生母柳原愛子です。(たくさんおられるので有名な天皇の生母を記述しています)

今回のイメージは

設定は平安時代末期の内裏が火災にあって新築の内裏に入る典侍
てっいう細かい設定になりました。

時代や京都 キャンペーン典侍より

こうちぎ 薄色 二倍織物 雲立湧文地・季節の花草紋


注釈:季節の花草紋は勝手につけた文様の名称。ちなみに平安時代にこのような文様はありません。
    有職故実的には×でも豪華さからついつい選んでしまいました・・・・・。



単重ね 
重ねの色目 樺桜 蘇芳色赤色 幸菱・波文様


平安時代後期鳥羽上皇と源有仁は装束に革新的な要素を与えてゆきます。
それまでなだらかだった曲線的な装束に糊をきかせて線を強く出した強装束が出始め、同時に一人では着付けることが困難になりここに衣紋道が誕生します。

糊をきかせるとごわついてはだが露出しすぎますよね。なので小袖を着付け、時に何枚の重ね着ていました。
今回は時代やさんのご厚意で三ツ小袖を再現していただけました。


単の役割は色で色彩を調節し、上着を汚さない為の汚れ防止役に。
白小袖を着る事で褻(日常)の装束時に表着にも昇格したそうです。

今回単を重ねるお願いを時代やさんへ依頼しましが、色目決めるのに一苦労。
時代やさんでは、緑系(萌黄薄青青)、山吹朱鷺色蘇芳色の5色

このうち概ね先の赤緑系は非常に多い。
これはどこの装束体験所でもいえますが、やはり表着、五衣と合わせやすい、まさすけ装束抄で単の色目でセオリーだったという理由からだと思われます。

さて今回まずは重ね色目にこだわりたい。

そんな理由から始めは裏山吹かはじ紅葉、朽葉、蕾菊、椿、二ツ色、紅の匂い・・・・・・赤黄色系で考えたものの。

決められず過去の体験写真を確認していた所、やはり緑系が圧倒的に多くこれは排除、あと赤も多い、意外と黄色、紫系も多く。

蘇芳一回の色目が少なく重ねの色目でもありましたので決めました。

この時代おそらく衣は絹の特性上現在の物よりはかなりすけ感があり、表裏に縫い合わせると綺麗に色が重なり合い美しいグラデーションを見せていたでしょう。
当時の重ね単を再現しようというとシフォンの単になります。
そうなると自作しないといけないので、通常の単を二枚重ねていただきます。
絹は当時現在の物よりも40%程度しかなく、重量感がまったく違うと考えないといけません。


三ツ小袖
小袖を三枚重ねると重さや窮屈さが出るので、時代やさんのご厚意で襟元だけ着付けているように着せていただけました。
時に五枚も重ねられていたそうです。

④白長袴
通常長袴は緋か濃きです。
裳着を終えた女性は緋、童女は濃き
しかし例外がありました。萱草色とそして白色
白色は新築された寝殿造りの邸宅に初めて入る時に着用されていました。
なぜならその字の通り緋と火は同音なのです。
新しい邸宅が火災にならないようにゲン担ぎに緋色の袴を着けなかったのです。
さて萱草色は「喪中用」あの強烈なオレンジ色が喪中の色とは???それは萱草の花の別名忘れ草からだそうです。
ちなみにこの萱草色はどこにも揃えておられません。


持参の小物

造花

折敷に赤の紙を敷いて亥の子餅に笹を張り付けてみました。


葉っぱやもみじ紅葉・躑躅や椿

ボタンの造花




まずは時代やさんでお借りした「巻物」「漆箱」「机」
書物を巻き散らかして、春の草花も散りばめて
事務的作業におわれる典侍が春嵐に見舞われる様子を再現

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典侍が春嵐に見舞われる様子


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二枚目の襟元三枚に小袖を着こんでるの見えますか?

このアングルにはこだわりました。

第二場面 秋になり再び内裏が焼けて、新内裏へ入る典侍
亥の子の日
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亥の子の日に公卿へ配る衣の子餅の下賜をいただく典侍
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打ち解けた様子で野分で部屋に入る紅葉に、こっそり酒を飲み下賜された亥の子餅をいただく様子。
野分の後のひと時の休息

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秋の花をめでる典侍
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実は文がついている
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まつぼっくりを眺めてみる。
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誰かに呼ばれてどっきり
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これ綺麗でしょ。青と赤のグラデーション紅葉
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今回の設定時代やさんのオーナー様、スタッフの皆さん、そしてお手製の小物を時代やさんへ御貸しになられている常連のお客様があってこそ成立した物語。
本当に皆様に感謝です。
ありがとうございました。
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