2012-10-30

猿澤の池は、采女の身投げたるをきこしめて、行幸などありけむいみじうめでたけれ。

訳:(むかし)天皇の寵愛を受けてたなぁ~采女さんはその寵が失った事を嘆き悲しんでなぁ~投身自殺しはった       猿沢の池(いにしえの奈良の都にある池)に~
       (その話を聞きはった)天皇さんがなぁ御出掛しはるから素晴らしいやん~~~

今日は奈良町と開催中の「正倉院展」に奈良へ散策です。

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まずは近鉄奈良駅で徒歩「猿沢の池」へ。
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ここからの興福寺の五重の塔の眺めはさすが奈良八景です。
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昔天皇の寵愛が薄れた采女(地方の豪族の娘が宮中に仕えた女官の地位・主に食事の配膳を担当する女官)が悲しみのあまり投身自殺したという伝説が残る事で有名です。もちろん史実ではないようであくまで伝説ですが、この池は天平二十一年といいますから設定としては749年から794年まで聖武天皇、敦仁天皇、光仁天皇、桓武天皇のいずれかが候補に挙がりますかね。

脇には入水する際に衣を柳に掛けた衣掛けの木があります。


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池の横には投身自殺したといわれる采女を祀る采女神社があり、この神社の本殿の正面は池と向かい合わない様に反対側に建てられています。采女への配慮だそうです。
その昔旅の僧が奈良春日明神に参拝した折、一人の里女が来てはこの神社の由来を語り僧をこの猿沢の池に誘いました。女はそこで自分はその采女の幽霊だと言い池に入っていきます。僧は哀れに思って経を読んでやると再び采女が現れ成仏し歌舞を奉じて池に戻ったという大和物語に由来します。
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ここでお弁当タイム

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金木犀
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途中の興福寺の五重塔
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メインイベント「正倉院展」へ!!!!!
今年は瑠璃高杯が出品されると知り奈良国立博物館を訪問します。
正倉院は始め聖武天皇の崩御後七七忌の際に光明皇后が東大寺に遺愛の品を奉納した品や大仏開眼の際に使用した品、又平安中期に東大寺が所有していた別の倉の品を納めた東大寺所有の校倉造の蒼庫です。鼠が入らない様な構造になっていて1400年近く保存が可能なまさに奈良時代のタイムカプセルです。
当初は東大寺の所有でしたが、現在は宮内庁が管理しています。

普段は未公開ですが、秋の虫干しの際に開けられその期間奈良国立博物館で展示され、合わせて正倉院も公開されます。但し今回は修復工事の為に非公開でした。残念です!!!
天平時代は異文化の交流が最も盛んだった時代、唐を経由してペルシャやインドなどの文化の影響を受けました。
なので毎年の正倉院展では文化交流の足跡を感じることが出来ます。


今回のメインの数々は北倉聖武天皇の縁の品が展示されます。

①瑠璃高杯
平成6年以来18年ぶりの出陳となる瑠璃坏コバルトブルーのうっとりするような輝きにワイングラスを思わせる器形が特徴です。シルクロードの果てにある遠い異国を想い起こさせる一品でも意外と小さいグラスです。

②螺鈿紫檀琵琶
螺鈿の模様がほどこされた琵琶は聖武天皇遺愛の品
紫檀で作られた琵琶、螺鈿で花、雲、人面鳥などの細工が施されています。
この琵琶を聖武天皇が奏でていたと想像すると素敵

③木画紫檀双六局
奈良時代の双六の台これも聖武天皇遺愛の品
これで双六して遊んではったんやな~

④銅薫炉
細工の鮮やかな香炉

⑤密陀彩絵箱
黒漆塗りの木箱。白とだいだい色の顔料で鳳凰、唐草、雲など細やかな細工の献物箱です。香木の収納箱だそうです。

⑥銀平脱八稜形鏡箱
八つの花弁形の鏡箱。動物の皮を漆で塗り固めた素材にクジャクや花の模様が細工された箱。

⑦赤地鴛鴦唐草文錦大幡脚端飾
聖武天皇の一周忌法要で使われたのぼりのとめ飾り、中央の鴛鴦の文様が聖武天皇と光明皇后のようですね。

聖武天皇は文武天皇と藤原不比等の娘宮子との子供、光明皇后は藤原不比等と橘三千代の子供つまり二人は伯母と甥の関係でも年は同い年です。幼い頃からまじかに感じていたでしょう。三千代は聖武天皇の乳母でしたので。性格はずいぶん正反対でしたが、お互い強く仏教を信仰しておられ仲は良かったようです。
正倉院にはその思いが沢山残っています。
光明皇后は聖武天皇崩御後、遺愛の品を奉納するに至る経緯を天皇の思いでとなる品を手元に置くにはあまりに悲しいので縁の東大寺に贈る」と記載させ目録まで作らせます。

まあでも聖武天皇には他に四人の夫人がいわしましたけれど。

奈良時代は唐からの影響を受けて天平文化と称される華麗な時代でもありますが、実は疫病や天変地異が原因で飢饉が続き混乱していました。
その混乱を聖武天皇、光明皇后は仏教という宗教を通じて人民をまとめ天下泰平を実現しようとしていました。

さて二人が仏教にすがり国家安泰を願う思いはそう簡単には実現しません。
娘孝謙天皇(称徳天皇)は同じ様に仏教に傾倒しますが、橘奈良麻呂の乱や藤原仲麻呂の乱、淳仁天皇の廃位、従道鏡を寵愛しはては天皇に即位させようと画策しようとした矢先に崩御します。
その後藤原永手、百川らが強引に白壁王を即位させ光仁天皇の即位します。
不思議な事に聖武天皇光明皇后の陵それ以前の元明、元正天皇陵は確定されていますが、娘で女性で最後の権力を持った孝謙天皇(称徳天皇)高野陵は宮内庁が指定している陵では年代に問題があると研究者はいいます。
そう当時の埋葬方法が円墳(または八角墳)のはずが前方後円墳なのです。
思うにあまりの道鏡寵愛が過ぎた彼女を藤原氏の一族は快く思っていなかった。
「ようやく自分たちの朝廷が復活出来る」安堵と彼女への無関心もちくは無視
及び光仁天皇は彼女の直接の縁者ではない事で新天皇も前天皇への関心も薄い
よって埋葬もいいかげんだったのではないでしょうか?なにせ病いの際の処置も???だったようなので。
なんか寂しい生涯ですね。両親超有名なのに~~~
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出口にある日本庭園

観光の情報は【こちら】


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そこから奈良町に向かいます。奈良町は古い町屋が残る地区でいにしえの庶民の生活を感じる事が出来ます。
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奈良町にある今西家書院を訪れます。
興福寺大乗院家の坊官を努められた福智院氏の居宅(元大乗寺の建物とも伝承)を大正十三年に今西家が譲り受け、室町中期の書院造りの最も古い遺構を残しているといわれるものの江戸、昭和に大規模改修が行われ、現在は重要文化財酒造メーカー春鹿が所有されている邸宅です。
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正面玄関

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土間
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書院
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書院から見える庭園
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書院の外側、この感じは平安時代の寝殿造りの名残!室町時代の建築物ってなるほど!です。

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入母屋造軒唐破風

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庭に出てみる

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ツワブキ
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ほととぎす
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秋明菊

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村田珠光好みの茶室
天井には龍の文字
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煤竹の間


観光の情報は【こちら】

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隣の春鹿酒造
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利き酒これが一番好き!!!ワインみたいなフル―ティーで軽い味、女性が好きそう!
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奈良町散策続行です。
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奈良町格子の家は伝統的な奈良町家を無料で見学出来ます。
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土間ひろ~いおくどさんが~~~

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みせの間
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みせの間から中の間
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箱階段で二階へ
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素敵な大和町家やっぱいいですね日本建築

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街角に咲く花

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庚申堂さん
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街角の花
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観光の情報は【こちら】

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帰宅の前に西大寺で「ガトードポア」さんで洋菓子GET
奈良では大人気のケーキ店です。

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焼き菓子

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アンブロワジ―
91年「クープ・ド・モンド・パティスリー」日本人初のグランプリ受賞

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モンブラン


お店の情報は【こちら】


では帰宅の途へ

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