舞少納言主催 装束体験・進捗状況及び2018年予定


新年明けましておめでとうございます

ご愛読いただきありがとうございます。
昨年とある時代衣装体験所のスタッフの方から私のブログを見た方から衣装の問い合わせのお電話がありますと伺い。
まぁおそらく企画は以前から進行中だったとは思うのですが、そのあとお願いした装束の特別企画が開催された事も御縁を感じ。
うれしいやらはずかしいやら

今回の企画はおそらくスルーとなると思いますが、なるほどやはりニーズって大事なのね。
と思った出来事でした。


有職故実は難しいので間違っている点、勉強不足な点もまだまだ多いのですが、頑張って身につけたいと思っております。
妄想ワールド全開ですが、どうぞ今後とも暖かくお守りくださいませ。

これまで武蔵国詣で衣紋道への道で日々精進してきましたが、この度平安時代装束の体験主催者として
「ベルエポック古き時代」の進捗状況を報告させていただきます。



御挨拶

社会人になってから主に接客を中心とする職種に従事し、現在とある企業で電話オペレーターとして勤務の傍ら
2017年より早稲田待賢殿で、本格的に有職故実のお勉強と実践を行っております。
本年度より本格的に衣紋道 平安装束の体験主催として開業に向け日日勉学中でございます。


元々短大とはいえ文化史専攻をしていた事もあり歴史書物も好きでした。
京都や奈良を訪れブログ開設してからはいろいろご紹介させていただいております。
特に京都が好きでその機会に時折平安装束を体験していました。
2015年最後の装束体験を企画し、2年後に卒業をするを目標にしてまいりました。

そんな中で京都のとある老舗の装束店さんでの特別な別注装束の体験を機会に

「自分でも珍しい装束を着つけてみたい」

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という野望が芽生え始め時同じ頃、武蔵国の早稲田「待賢殿」でのお勉強会の生徒さんを募集されている偶然も重なり、参加をして日々装束のお勉強を重ねてまいりました。
参考書は随時揃えてきます。

と同時に平安装束体験用に少しずつ衣、装身具を増やしております。



主催趣旨


時代の波なのか、体験価格が年々値上がり、比較的リーズナブルな施設が閉店する現状と、私自身本業でいずれはくるであろう定年に備え「手に職を」と考えていました。

そんな時に出会った早稲田の待賢殿での生徒募集
これだと思い、その門をたたいた事に始まります。

現在着付けの勉強と装束文献の講読と平安時代の風俗等のお勉強を行っております。
同時に体験主催を行う上で必要な小物、道具、装束装着備品も前年から収集しております。
ただ予算の都合もありますので、少額の物から始めたいと思います。

ご体験に興味のある方ますばご購読ねがいます。


体験に際し私の趣旨は以下の通りでございます。


①まずはどなたにでもご利用しやすいように
比較的手ごろな価格で提供したい。


装束店さんはいまだ皇室や寺院、神社さんを顧客にされている素人には非常に狭き門の業種です。
それもしかたありません。

装束の特異性、素材や管理保管等やはりかなりの高額な商品なのですから。
しかも製作のすべての過程が分業制で、それぞれに利益率が加算されていくのです。
だからといっても、装束店以外でそれらしきぬのを購入しても、「えせ装束」「なんちゃって装束」となってしまいます。

しかしながらそこばかりにこだわると体験料金を高額の物にせざるをえません。
そして保管、クリーニングと諸経費は一般価格とはかけはなれた物で、所有しても保管にそれなりに経費がかかるのです。
ではどこで折り合いをつけるのか?

(1)装束と仕立てについて

装束は主に化繊で+少しの正絹で揃えます。
絹は大変美しく、しかし高価です。
しかし全て絹で揃えるとなると、価格面や保管の難しさがあります。
見える所、見えない所を考慮して化繊と絹の両方で、製作いたします。
表に出ない装束は出来るだけ安価な物を人形仕立てや比翼仕立てを行います。
衣紋道としては高倉流での着付けをいたします。装束について一部山科流の装束も含む場合もあるかもしれません。

           
比翼仕立てとは:概ね女性装束に行われる仕立てで五衣を着ている風に見えているだけに部分的に縫い込まれ、五衣に多く用い            られる仕立て方です。男子装束では外に見える部分だけ生地を見せる人形仕立てと同じ様式です。
           +は安価な価格で装束をそろえる事が出来る。それにより装束を多く所有できる。
           -は見た目にボリュームがなくやはり着ていない感が出て貧弱に見える。

実は現在の皇族方の女房装束はこの仕立てで装着されます。
なにせ装束15K~20Kくらいはあります。重いです。
平安時代の絹は現在の絹よりも40%の密度しかなく、当然軽い15K→6K~8K
なので表裏違う色目で楽しめる重ねの色目や襲め色目というおしゃれもでき、動作も今よりもしやすかったと考えられます。


この装束の仕立てでは衣紋道ではない、又女房装束とはいえない。
やはり正式でと望まれているのも事実です。
私も正式な装束の全てを揃えたいという気持ちはあるのですが、やはり手軽に体験してほしい。
という気持ちが強いのです。

特に比翼仕立ての場合、中に着こむ装束の数が少なくなり、長時間着付けても疲れないというメリットもあります。
又着こむ数も衣を増やす事で五衣以上の数を着こんでいる様にも見せる事が出来ます。
そして多くの襲を着装する事が出来るのです。

ここはバランスをとりながら装束を揃えてゆきます。
たとえば5衣は揃えながらも1枚で3枚着ているように比翼仕立ます。


他の体験所ではなかなか出来ない装束を揃えるという目的を常に目指してゆきます。


プレオープン時の装束は夏用狩衣」「猛暑の褻の女房装束 単袴・単重ね」「白拍子」「初夏の薄衣褻の装束」「待賢門院(尼姿通常時・忌中姿)」などから始めて以降装束を増やし、

最終的には
舞装束東遊・神楽人長舞」「内宴の公卿の装束」「汗衫」「小袿」「蔵人・端午の節句 物具装束姿」「内宴妓女物具装束姿一日晴れの装束・紅梅直衣」「蔵人の直衣」「殿上童宿直装束」・・・・・・・・
など最終的には絶対的幻装束を実体験していただくコースもしてゆきたいと考えています。

・・・・・絶対的幻の装束とは秘密です( ´艸`)絶対に公言出来ません。できないということはわかる方にはわかる・・・・・・。
そうあの御装束でございます。・・・・・・・・わかった方そうとうな平安時代マニアでございます。

但主に東遊・神楽人長舞と内宴の装束を除き春夏初秋用装束に限定します。
冬物は生地が分厚くなりどうしても高額になりますし、他業者さんが主にそろえていますのでわざわざ競わなくてもと思った結果であります。

(2)体験所の開設場所について


場所の提供ですが、やはり体験所を開設すると賃貸料が発生いたします。
すると定期経費が発生してしまい、同じく価格に上乗せせざるをえません。
自宅を開放するには市内から遠く家族もいるので今の所開放する事が出来ません。

そこで出張という形式をとる事にいたしました。

出張費は大阪・兵庫・京都市内近郊は3000円ぐらい、その他は実費とさせていただきます。

出張といってもご自宅に伺うのではなく、お客様の御指定場所にお伺いして場所を提供していただき体験を堪能してほしい。
これにはお客様の希望の雰囲気で撮影が出来るという利点があります。

但貸出室料必要時間は 
装束準備~着替え~装着~撮影(散歩がある場合はその時間も含む)~着替え~体験後のかたずけの総時間です。
なので1着のみの場合でも3時間くらいは見ていただきたいと思っています。

場所は?
やはり京都がお薦めですが、お客様の指定場所で行います。

お客様で体験場所を指定していただき、予約願います。

その賃貸料と私の出張費が別途かかりますが、比較的リーズナブルな場所を紹介いたします。

そして利用時間にかかわらず、お客様が予約された時間まで着ていただきたいと、体験時間が長くても体験料の追加料金はいただきません。

また最大3名様迄(ただしいっぺんに着付け出来る数に限りがあるため、希望の装束を着装していただけないケースがございます。)で御利用いただければ施設利用料金は人数分で割れてお得です。

ただし女性限定の男性不可 女性の男装は可でございます。

賃貸料の予約や支払いはお客様で
またキャンセル発生時は各施設の定めるキャンセル料はお客様でお願いします。

また地方へも交通費・宿泊費・諸経費を実費で清算いただけると同伴にて装束と着付け、撮影をお手伝いいたします。



(3)「平安時代の装束」を出来るだけ体験してほしい。


可能な限り衣装と着装方法にはこだわりたいと思っております。

但し現在の学術的調査においても平安時代の装束の完全模写はかなり難しい不可能な状況にあります。

何せ残っている絵画は主に仏教的な物がほとんどで、源氏物語絵巻、信貴山絵巻、聖徳太子絵伝、伴大納言絵詞、扇面法華経冊子、平家納経と物語や随筆、日記、公卿の儀式に関する記録書、平安後期の儀式装束指南書ぐらいです。

しかも絵画のほとんどが平安時代末期に描かれた物、それよりも以前であっても女房装束に関しては平面的な文での記述しかありません。

現存する最古の女房装束が鎌倉時代の装束である事から、平安時代の装束の再現特に女性装束ではほぼ不可能なのです。
限られた絵巻物での推測と物語や書物の平面的な材料と現在の明治時代に定められた装束の約束事でしか確認出来ない。
と言う事は現在の有職故実も明治時代に設定された有職故実であるので、すでに有職故実ではないといえます。


では平安時代の女性装束と明治時代の制定された装束の規定にどう折り合いをつけるのか?
鎌倉時代の「御神服」を参考に発注し平安時代に近い縫製をお願いします。


①女性装束の衣の袖奥、下の衣の袖を逃がす袖裾の縦の部分(八ツ口)は縫いつけます。

平安時代ではこの部分は縫い付けられていて、袖口の重ねた衣が木の年輪の様に重なっている襲色目の美しさを演出したのでした。
現在の装束は上の衣ほど、小型に裁断してずれを作り襲色目を作りだしています。
袖脇もその部分を縫い付けない事で袖の逃げ場所を確保しています。
中に着こむ袿のサイズも比翼仕立てを行う事を考慮しつつ、寸法も変更していこうと考えています。

出来るだけ平安時代の装束を再現したく、製作の過程で装束屋さんに細かい裁断をお願いします。
なので現在の体験所さんの装束とは違うという印象を持たれると思います。

寸法を同じにしてゆくことで中の五衣の襲ね色目にバリエーションが生まれます。


②女性装束の着装方法は衣紋道を基本に平安時代の着付け方で行います。

現在の着付けでは「点点前」または「共合わせ」で装着いたします。

そして五衣も室町時代頃に正式に五衣を定め始まったにすぎません。
当時は絶対的に五衣ではなく季節の気候に応じて単重、二衣重ね~○○重ねとしていました。
なので五衣にこだわりません。


最終的には打衣をご用意しています。
打衣はなえ装束での衣の形を整える大事な衣です。
一枚で少し高いですが、1枚きちんと着ていただきたいと思っております。


③装束の寸法はオリジナルです。

現在装束店さんで購入出来る装束の寸法はほぼ決まっています。
これは明治時代に装束の規定化が改められたためです。よって平安時代は寸法の違うと理解していいと思います。
しかも女子装束は禁色以外身分不相応でなければほぼ制約がありません。
なので見た目の美しさを優先します。

具体的に単の袖、裾の長さを長く、袿も五衣の比翼仕立てとして衣を組み合わせ方で襲の違いを変化させます。
そして寸法は当時に比べ、日本女性は15cmも身長が高い。
私の体験上、裾や袖が短い?と思っていた疑問はこれが原因かも?と、女性装束は寸法をオリジナルで長めに仕立てます。


④時間内で可能な場合は平安時代の遊び体験を行います。

平安時代の装束を着たまま平安時代の遊び
総角作り・貝覆い・写経遊び・貝和歌遊び、薫香作りなど。

皆さまの設定時間に合わせてオリジナルの平安時代歴史体験研究会を開催します。


⑤外出可能な装束は時間制限ですが散歩出来ます

外出時も体験場所の賃貸料はかかります。
あくまでもルームレンタルの使用時間内での外出です。

外出時間が短めの装束(1か所だけ・撮影時間30分等)と不可の装束もあります。

散歩には私が同行します。
出来るだけ御希望の場所へ参りますが、観光地として有名な場所で人出が多い場所は周りの方への配慮と御迷惑がかかる可能性が高いのでエチケットとして御遠慮くださいませ。
外出時に発生する経費拝観料、入場料、タクシー代はお客様負担でございます。



⑥他の体験所にはない珍しい装束を体験してもらう。

平安装束というと女房装束、束帯、衣冠、白拍子、狩衣です。
他さんでしかも正絹で出来る装束もあり、あえてそれらを選んでいただきてもはたして満足していただけるのか?

そう私は装束店さんでもなく、有職専門家でも、神社関係者でもないのです。

そんな主催者に申し込まれたいと思われるのはレア感ではないでしょうか?
ほかでは出来ない!これこそ遠方に来ていただける要素に思えるのです。

前記いたしましたが、初めは3・4種類で徐々に増やしてゆきたいと思っています。
新着状況はこのFC2にて更新してゆきます。


⑦装身具と遊び道具

袙扇

2018年度入手予定
扇も平安時代は板が細く板のかさなりが小さいので、軽量で大きく開くのが特徴ですが、現在の物は板の半分ほどが重なっていて、金彩や胡粉・紅・緑青などで吉祥画を描き、六色の紐を両端に蜷結びして松や梅などの造花を飾り付けた美しいものです。
しかしこれは近世に定められた衵扇であり、平安時代では違います。
平安時代の扇の完全コピーは無理ですが、平安風の板が細く二重四橋の無地を購入し、平安時代の文様を岩絵の具を用いて絵を描いてみることにします。
左右には赤色と紫色の二組の紐と赤色緑色(平安時代の青色)をあわび結び蜷結びをして飾ります。 
絵は表裏に描く予定です。

これは枕草子に皇后定子の元を離れる乳母に下賜する扇に由来します。

御乳母の大輔の命婦、日向(宮崎県)へ下るに、賜はする扇どもの中に、片つ方は日いとうららかにさしたる田舎の館など多くして、今片つ方は京のさるべきところにて雨いみじう降りたるに、

あかねさす 日に向ひても 思ひ出でよ 都は晴れぬ ながめすらむと
御手にて書かせたまへる、いみじうあはれなり。さる君を見おきたてまつりてこそ、え行くまじけれ。

つまり表裏にやまと絵を描いてよいということです。

現在の檜扇には表裏で彩色がいとなります。
扇も36橋と大変大きいです。
平安時代諸説ありますが、造花と紐をごちゃごちゃ飾ることはなく、橋を三重にして表裏に重ねた薄様の紙親組の板の端に板を括り付けた紐を長く伸ばしていたようです。
源氏物語の絵巻の女房の檜扇を見る限りそのようです。
これに近い物を再現してみます。

さらに夏用のかわほりもご用意しました。

かわほり
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国宝扇面法華経冊子より 「七夕」この絵がえがかれたのは鎌倉後期か室町前期
七夕の葉に答えがあります。平安時代は赤芽柏、その後梶の葉に代わるのです。ですがやはりこのアンニュイな雰囲気に~~~。


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薬玉
平安時代端午の節句に貴族たちが贈呈しあった贈り物。
中に香木を入れ、造花と五色の紐で飾られた邪気はらいの縁起物です。
山田高木店の薬玉です。
端午の節句の汗衫の飾りにしようと思っています。

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和歌を書き込んだ和歌読み用の貝
平安時代古和歌を覚えるために貝の裏に古い和歌を書いた故実を再現

胡床
脇息は高額なためにその代用と男子装束の座り姿の撮影のために用意します。
布部分は母の名古屋帯の刺繍の綺麗な物を別注で制作していただきます。

練り香作りと衣移し
山田香木店さんの練り香セット
遊びの一つとして練香を楽しんでもらう予定。開業直前に購入予定です。

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尼女院用の平安時代の数珠
法金剛院にある待賢門院の肖像画で手にもっている数珠に近いものを製作しました。
見た感じ手作り感は半端ありませんが、古さをかもしだすためにあえて素人感を出しました。

2018年購入予定装束リスト

①夏用の狩衣
神社のはかまやさんでお取り置き中です。
手元に入ったらまたアップしますね。
夏用のすけ感のある青色の綺麗な狩衣です。

②懐中用高烏帽子・檜扇
扇には岩絵の具と筆で絵を描き、江戸紐で細工した紐飾りを装飾した衵扇を製作予定です。
叉宝鈿も自作製作中です。
お楽しみに!!!


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